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上演戯曲:
「メイド喫茶の条件」
演出:
向坂達矢
出演者:
肥後橋輝彦
山下ダニエル弘之
向坂達矢

 

数年前、当時の友人の一人がメイド喫茶で働き始めたというので、大阪にあるその店へ行ったことがあった。

正直、その店はひどいものだったと記憶している。まずいコーヒーをすすり、まずいケーキを食べた。誰も彼もやる気がなく、だらだらと仕事をしていた。それに、楽しそうというのでもなかった。何より面白くなかった。

そこに勤めていた友人は、やる気があって、よりよい店を作ろうと頑張っていたようだが、しばらくして店を辞めた。

彼女とは疎遠になり、今では何をしているのかはSNSを通じて断片的にしか知らないのだけれど、世の中を良くしようという彼女の人生のテーマは一貫して変わらないように僕は感じている。

 

厭離穢土欣求浄土。

僕たちはいつだって探している。

向坂達矢

 

静岡県生まれ。静岡県育ち。京都在住。大学在学中の2005年、「20世紀浪漫POP倶楽部」(現:京都ロマンポップ)を旗揚げ。以来、現在に至るまで代表を務める。ほとんどの作品の演出を手がけている。

2009年からの「さかあがりハリケーンシリーズ」ではすべての作・演出を手がける。   2015年から劇団解散公演をしている。

2017年には解散し終わる予定。

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